第3章 結ばれる緣
心臓が早鐘を打つ。この扉を開ければ、今日は棘に抱かれる。わかっている、拒んではいけない。今日はそういう日だから。少しでも嫌がったり怖がったりしたら、棘はやめてしまうだろう。
大丈夫、心の準備はしてきた。大きく息を吸って吐いた。今日私は…棘のものになる。
扉を開けると、ベッドに座ってスマホを弄っている棘が、スマホをテーブルに置いた。棘が手を差し伸べて待っている。これは、私から取らなきゃいけない手。"いいよ"って気持ちを棘に渡すの。
口から息が漏れる。あぁ、緊張するな…。棘の手に自分の手を乗せると優しく引き寄せられ、棘の膝の上に座らせられた。
「き…かわいい……すき」
棘、いっぱい喋ってる。"き"は綺麗って言おうとしてくれたのかな?でも、"切れ"になってしまうのが怖かったのだろう。
「棘も……か、かっこいい、よ…」
さっきは普通に言えたのに、今は喉が詰まって、唇が震えて上手く言えない。
「…好き」
少し口角を上げた棘は私の頬を撫で、ゆっくり引き寄せた。唇が重なり、震えながら唇を開く。確かめるように舌が絡んで、応えていると次第に激しくなっていく。
浴衣の帯が解かれて、一気に鼓動が速さを増す。棘の襟をぎゅっと握ったまま、薄くなった酸素を求めながら、棘のキスに応えていた。