第1章 プロローグ
「たかなぁ…?」
「ん…棘……ぁ、べ、べつに…」
右手をシーツにつき、私の上で小刻みに揺れる男。私の旦那様。
今日私は、この呪言師――狗巻棘と祝言を挙げた。
世界でたったひとり…この男を愛している。何があっても離れないと誓い合った。
でもね、私たちが身体を重ねるのはこれが初めてで、ましてや、キスすらしたことはなかった。私たちは友達で仲間で、戦友だった。
高校1年生の頃に出会い、私はずっと棘のことが好きで、棘が私を選んでくれたことがすごく嬉しかった。
「ッ…しゃ、け……しゃけっ!」
「棘…!アッ――!」
奥に放たれた熱を僅かに感じながら目を閉じて、幸せを噛み締めた。