第16章 酔っぱらいに愛のムチ*nino*side
と思って莉子 ちゃんの
唇を奪おうとした瞬間だった。
『吐く』
「え…」
『うっ…トイレ!』
そう言ってトイレに駆け込む
莉子 ちゃんに
ちょっと微笑んでしまった。
許しますよ。
もう、何でも許しちゃうんですよ。
あなたのこと好きですもん。
『ふぅ~…あ、二宮さん!』
ときっと水と吐いた効果で
元通りの莉子 ちゃんがいた。
あのままでも良かったですけど…
『あたし、変なことしてません?
とくに大野さんに!』
えぇ…許しますよ。
「ちょっと…こっちこっち」
『え?』
そう言って俺は莉子 ちゃんを
こっちに手招きした。
「ふふんっ」
だから、これは愛のムチです。
『痛~っ!』
強く彼女のオデコに俺はデコピンをした。
「好きですもん」
そう言って次は優しくオデコに
キスを落とした。