第14章 好きなところ*nino*side
俺の膝に寝ている
莉子 ちゃんの髪の毛を
優しく撫でる。
好きなところをまだ
言えずにいる。
その姿さえ可愛く愛しく
見えてしまった。
「ねぇ…早く…
また襲いますよ?」
そう言うとピクッと動いて
顔を真っ赤にしてる彼女
『えっと…
優しいところ…かっこいいところ』
ま、ベタなとこですな。
『いつも助けてくれるところ
手が暖かいところ…』
そう言うと手を握ってください。と
まぁ、慣れてしまったらしい…。
慣れてしまうとこの人
だめだな…可愛くすぎる。
そう思いながらも俺は
莉子 ちゃんの手に手を絡めた。
『…好きって言ってくれるところ』
誰でも言うでしょ?
好きな女には…。
『晃のこと分かってくれたこと…』
『頭撫でてくれるところ…』
『抱きしめてくれるところ…』
そのあともずっと彼女は
言い続けてくれた。