第9章 忘れない人
『ん……』
目を開けると、
いつもの部屋の天井が見えた。
ただちょっとお腹あたりが
微妙に重い…ような?
少し体を浮かせて見ると
そこには衝撃的な人がいた。
『に…二宮…さん…』
なんで…二宮さんがここに?
ていういか何であたしここに?
なんでパジャマ?ん?
あ……倒れたんだ。
じゃあここまで二宮さんが…?
そう思いながらスヤスヤ眠る
二宮さんの顔を見る。
可愛い…なぁ。
つい手が動いて彼の頭を撫でていた。
『二宮さん……』
「ん…なんですか…?」
び、びっくりした。
まさか起きるとは…!
『すいません…ていうか
すいません!あの…もう』
「うん。落ち着いて?
熱下がったんですかね?どれどれ…」
そう言いながら二宮さんの顔が近づいてきて、
おでこにおでこがくっついた。
「ん~…だいぶいいか?」
『二宮さん』
「はい?」
『離れてください。』
「嫌です」
嫌って…だって、そんなことされたら…
『熱あがります。』
「はは…はいはい。」
そう笑いながら離れる二宮さん。
離れると…寂しい…な。