第6章 可愛いあの子 *nino*side
「莉子 ちゃん」
『あ、二宮さん、
おつかれさまです。』
ペコっとお辞儀をする
莉子 ちゃん。
つい上がってくる頭を
押さえて上がらなくしてしまった。
『え…上がりませんけど…』
「はは…可愛いなぁ…」
なんて、つい言ってしまった。
なんかペンギンみたいで…
手を下ろして、
莉子 ちゃんの顔を見ると
もっとドキドキしてしまった。
だって、タコみたいに真っ赤!
『…からかわないでくださいよ~』
「からかってませんよ?
可愛いからしてるんです。」
再びタコみたいになる。
あなたどんだけ可愛いんですか!
「手かしてください。」
へ?と言いながらも
手を俺にさしだす。
俺はその手をギュッと
握りしめた。
『え…二宮さん?』
そう言いながらあたりを見回す。
きっとスタッフの目を気にしてるんでしょう。
「大丈夫ですよ。」
そう言いながら、
俺のパーカーのポッケに繋いだ手を入れる。
『何してるんですか!』
「……だめですか?
手…つないだら。」
なんて上目遣いでいってみる。
『はぁ…もう勝手にどうぞ!』
圧勝。
やっぱり愛しい人です。