第38章 逆あいさつ*nino*side
「緊張してるんですか?」
一昨日とは逆の位置にいる
俺と莉子 さん
一昨日までは俺が
莉子 さんの家にいて
緊張してたけど…今日は俺の実家
でも、あなた…
女に生まれてよかったよ。
挨拶する男はかなりの緊張なんだから。
玄関の前で緊張してる
莉子 の手を握りしめて
ドアに手をつけた。
「ただいま~、お袋」
「あぁら、かず!
いらっしゃい、莉子 さん」
そう招いたのは俺のお袋
莉子 はお袋の笑顔に緊張がとけたのか
ニコリと笑って挨拶をする。
「お!かずじゃん!おかえり」
そう言って顔にパックをしながら
姉貴がきた。
なんだ、化け物かと思いましたよ。
「はじめまして、かずの姉です。
なになに?何かピチピチだわ!」
「あたりまえでしょ?
24歳なんだから…あんたとは…」
「あ?」
はいはい、すいませんでした。
申し訳なさそうな顔をして
何とか許してもらったけど…姉貴もいるのか…
飲まされるかな、莉子 さん
酔っ払いになると大変だもんな、この人
『相沢 莉子 です。
今日はお邪魔します。』
さぁ、どうなるんでしょう。