第35章 コンビニの恋人
「俺ね…幸せにするなんて
普通の男みたいに宣言できない。
もしかしたら、したくないけど
辛いことがあると思うのよ。」
あたしはなにも言わず
カウンター越しに話す和也の
話をちゃんと聞いていた。
「でも…俺は莉子 が好き。
もう、好きすぎて…
申し訳ないけど、そういうこと
後回しに一緒になりたいって思った。
だから…よかったら…
俺と…一緒に…なってくれませんか?」
涙が止まらなかった。
和也がそんなあたしを見て
いつものようにニコッと微笑む。
「ねぇ…返事は?」
『え…ッ…そんなの当たり前だよ!
学校も辞めたんだもん!
結婚しますよ~…ッ…うぅぅ…』
ふふっと笑ってカウンターに
回ってくる和也は
いつものようにあたしを抱きしめる。
「愛してます。」
コンビニ恋人は
もうすぐで夫婦になりそうです。