第34章 迎えに行くから*nino*side
「ねぇ…いつから気づいてた?
その~…いろいろ…」
そう言うと岸谷くんは
クスクスと笑いだして口を開いた。
「俺マネージャーですよ?
ちょっとした変化なんて
彼女より気づくんですから…」
「ですよね…毎度毎度どうも」
「そうですね~…
はじめて、あのコンビニに
行ったときの帰ってきた二宮さんの
顔を見たときからですかね?」
あ…初めて莉子 を見たときだ。
このドラマ終わるまでこのコンビニで
メロンパン買おうって決意したんだよ。
それが…今となっては
結婚を決意するなんてね…。
「すごい、顔真っ赤にして
帰ってくるんですもん…
それで…明日もここね。とか…
あぁ、何かあったなってね?」
顔真っ赤とか…自分はずかしい…
「でもね?
二宮さん…マネージャーから
一言言わせてもらうとね?
この仕事を選んだあなただから
わかってると思いますけど…
変装はちゃんとしてください?」
「へ?」
岸谷くんを二度見してしまう俺
「あと…二宮和也らしく
かっこよく決めてきてください。
じゃないと許しませんよ?」
そう言って岸谷くんは車を止めて
目線を窓のそとに移した。
「あ…」
そう。そこは…深夜のコンビニだ。