第27章 芸能人の恋人*リーダー*side
話を聞いてると、
やっぱりすれ違いだったみたい。
莉子 ちゃんの学業と
ニノのこの仕事柄の事情
えみちゃんのことは
気にしてたけどそんなだったみたい。
きっとニノを信じてたんだよね?
でも【距離】というものが
二人を離れさせっちゃったんだ。
『はぁ…すいません…何か…
あの、これ渡しといてもらっても
いいですか?』
そう言って莉子 ちゃんが
俺に渡してきたのは一つの名刺だった。
それは見覚えのある芸能記者の名刺
もしかして…莉子 ちゃん…
会ったの?
『きっと和也の家張りついてると
思うんです。
でも、あたし…まだ準備とか…
余裕がまだないんですよ…ッ…』
そうだよね。
だって莉子 ちゃんは
普通に過ごしてきた女の子なんだもん。
どれだけ、ニノを信じれても…
どれだけ、ニノに信じられても…
こんなの嫌だよね。