第23章 強い心
体に力が入らない。
和也と離れたあと
いろいろ考えてた。
心配させて、
あんなに涙を流させてしまって、
怖がらせてしまって。
でも、和也に電話をできるほど
あたしの体も心も強くなかった。
『痛い…なぁ…』
今日は大学も休んで、
部屋で寝ていた。
頭痛も激しいし、
今になって事故の記憶が蘇った。
今、和也に会いたい。
そして抱きしめてあげたい。
ごめんなさい。って…
ありがとう。って……
『はぁ…ウッ…和也…』
きっとケガはそんなに酷くない。
ただ、和也のことを考えすぎて
精神的に心が参ってしまった。
ピーンポーン…
そのとき部屋のインターホンが鳴った。
あたしは重い体を起こして、
玄関に向かった。