第22章 失うということ*nino*side
ガチャンっ
大野さんと楽屋に帰ると
メンバーだけじゃなく
莉子 の友達の詩織ちゃんもいた。
「ニノ…最後の決断ですよ?」
そう言って大野さんが
詩織ちゃんの前に俺を連れていく。
「心配すると思って言わなかったんですけど…
昨日、頭が痛いって言いながら
震えて泣いて、
莉子 が電話してきたんです。
事故のことを今思い出したみたいで…」
俺は何をやってるんでしょう。
震える莉子 を想像すると
また涙腺が緩んだ。
きっと辛い夜だったはず…。
俺は…また何をやってるんでしょう。
「ニノ?
さっきのあげたもの…
莉子 ちゃんと半分こにしてね?」
俺はそれを聞き、
楽屋から立ち去り走っていた。
ありがとう、みんな