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【呪術廻戦】誰も知らない

第12章 【虎杖】八百比丘尼


正直、脹相に対しても「え、何?」って思いはあった。
だってさっきまで殺し合ってたのに急に「お兄ちゃんだ」とか、マジで意味不明でしょ。
渋谷の一件後から断っても断っても「兄だから」の一点張りでついてくる。
でも、実際、なんか普通に優しいし、気も遣ってくれてる感じもする。
戦闘でも結構頼りになる。
そんなんだからこの数日でなんやかんやで一緒にいることに違和感はなくなっていた。

けど、今度は急に人を連れてきてもいいかとか言い出して、断る理由がないから「いいよ」って言ったけど、連れてきたのは俺とそんなに歳が変わらないくらいの可愛い感じの女の子だからまた「え、何?」ってなった。
でも、その子も歳の割には大人びてるっていうか、雰囲気に重みがあるっていうか、只者ではないなっていうのはわかった。
名前も「やおびくに」って名字なのか名前なのかわかんない感じだし。
とりあえず口は出さないで脹相とのやりとりを見ていたけど、話を聞く感じだと呪胎九相図の誕生に関わっているらしい。
そのことですごく罪の意識があるみたいで、なんだか他人事には思えなかった。
それに、壊相と血塗に会えなくしてしまったのは俺に責任がある。
脹相だって口では突き放すようなこと言ってるけど、言葉の裏にはこの人を危険から遠ざけようとしているようにも感じる。
この二人、もっとお互いを知ってもいいんじゃないかなって思って、何とかしてやりたくて脹相に声をかけた。
脹相は俺がなんか言う前に勝手に俺の食事係に任命してるし、(なんだよお前だって一緒にいたいんじゃん)って心の声を口に出さなかった俺を誰か褒めてほしい。

で、一緒にいてみたら、この人めちゃくちゃいい人。
穏やかだし、優しいし、ちょっと気ぃ遣いすぎなんじゃないかって思うけど、話してみるとちょっとユーモアもあったりする。
食事も、何が好きかって訊かれたから「丼物とか麺類」って言ったら、ちゃんと丼物を作ってくれた。
麺類はラーメンとかをイメージして言ったんだけど、作ってくれたのは蕎麦だった(いや、蕎麦も好きよ?)のを見るとちょっとズレててちょっと天然なところも、もしかしたらあるのかもしれない。
そういうの脹相も少しは知れたらいいんじゃない?って思って、何となく二人になれる時間を作ってみてる俺を誰か褒めてほしい。(2回目)
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