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【呪術廻戦】誰も知らない

第24章 いとほし日々[中編]


(私、ここにいたらダメだ…)

湯気が出る揺らめくスープを見つめる。

(ここにいたら……脹相と一緒にいたら……私…私じゃなくなってしまう…)

さっきあれほど自制しようと誓ったというのに、あれほど自分を殺す決意をしたというのに、脹相の気遣い一つで簡単に揺らいでしまう。
嬉しいと心が叫び出してしまう。
自分はこれを待っていたのかもしれないとすら思う。
そんな自分は自分ではないと何かが否定する。
八重の目から涙が溢れた。
窓の外には満月が輝いている。
感情がコントロールできない。
次からは次へと涙が零れ、それを拭くとこすらできない。
八重は嗚咽を殺し、心の中では(ダメだ、ダメだ)と繰り返しながら、ベッドの上に広げた物たちを抱きしめながら泣き続けた。
抱き締めた物、一つ一つがとても愛おしい。
一つたりとも取りこぼしたくない。
そんな執着などあってはならないのに。
そして、頭の隅でこう思った。

(次の戦いが終わったら、脹相のもとから離れよう)
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