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【呪術廻戦】誰も知らない

第2章 本当の私


それから私の村の人は老けなかった。
老人は老人のまま、大人は大人のまま、子どもは子どものまま、赤子は赤子のまま、ただ老けなかった。
でも、死なない訳ではなかった。
皆、老けないままいつもどおりの生活をして、ある日ふっと死んでしまう。
老けないまま寿命を生き切って、逝く。
周りにそれを不思議に思う人はいない。
父も、母も、友人も、村の人は皆死んでいった。
友人が死んだ後、残された友人の子どもは私が世話をした。
その子は生後3ヶ月の姿のままその後も30年程生きて、そして死んだ。
その子がその村で死んだ最後の人間。
私は、死ななかった。
子どもを埋葬した後、墓の隣で私はうずくまった。
ずっとずっとそうしていた。

何時間も、何日も、何週間も、何ヶ月も、何年も、何十年も。

それでも私は死ななかった。
死ねなかった。

空腹になることも、睡魔に襲われることも、病に苦しむことも、死に対する恐れも、何もかもがなかった。

それでも私は私だった。
いつまでも私は私だった。
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