第11章 (続)聖者の熱、ヒーローの独占欲【ヒロアカ/出久夢】
翌朝。
1年A組の教室に入ってきた出久くんは、いつも通りの「爽やかなデクくん」の笑顔だった。
けれど、その隣で首元をストールで隠し、顔を真っ赤にして歩く私の腰を、彼は一瞬たりとも離そうとはしない。
「おい、クソナード……」
爆豪くんが舌打ちをして睨みつけるが、出久くんは微笑んだまま、静かに、けれど勝ち誇ったような瞳で彼を見返した。
「おはよう、かっちゃん。……昨日、さんとゆっくり『話し合えた』から、もう大丈夫だよ」
その背後で、あたしは腰に残る彼の指の感触と、首元の疼きに、もう一生この人から逃げられないのだと確信したのであった。
【完】