第14章 『 これがふたりの「初恋」』
試合から数日後。
部活の「お疲れ様会」として集まったファミレスは、いつもより少しだけ賑やかだった。
「はいはい、主役こっちー!」
蓮に呼ばれて、凛人は少しだけため息をつく。
「うるせぇな……」
そう言いながらも席に座ると、
周りの視線がやけにニヤニヤしていることに気づいた。
「で?」
「で?」
「で?」
口々に言われて、凛人は少しだけ視線を逸らす。
その隣では、咲も同じように顔を赤くして俯いていた。
「……あー、もういいだろ」
観念したように頭をかきながら、凛人が小さく言う。
「……付き合いました」
一瞬の沈黙のあと、
「うおおおおお!!」
「やっとかよ!!」
「知ってたけどな!」
一気に拍手と歓声が広がった。
驚いたように目を丸くする咲の横で、
蓮がにやっと笑う。
「まぁ、当然だよな。
こいつら見てて分かりやすすぎたし」
凛人は軽く舌打ちしながらも、
テーブルの下で、そっと咲の手を握った。