第3章 怖いものなし
「出たらまた下ろしてあげますよ。それとも抱いて寝た方が落ち着きますかね?吝かじゃありませんよ、私は」
「…風呂には行かない」
「つまりませんねえ…」
「暫く風呂には入りたくない…」
「飛躍しましたね?そんなこと許しませんよ?私が迷惑します」
「お前の迷惑になることはしない」
「それじゃ私が困るんですよ」
そう言って笑う鬼鮫に小枯は力が抜けたように笑い返した。
「お前は本当に強い男だなぁ」
「ふ。何を今更」
小枯の括り髪を持ち上げて、鬼鮫は口角を上げた。
「良かったですね?私といる限りあなたは怖いものなしですよ」
弥栄