第8章 初めての寮生活
緑谷出久だ。
彼は幼馴染である彼女が目の前に立っていることに、瞳を潤ませて駆け寄ろうとした。
「よかった、本当に……っ! あの後、無事だって聞いてたけど、でも……っ!!」
「……デク、テメェ。一歩でも近づいてみろ、殺すぞ」
緑谷との間に割って入ったのは、爆豪だった。
彼は周囲を威圧するようにパチパチと掌で爆ぜさせ、を背中に隠す。
「いいかテメェら。こいつに余計な詮索すんじゃねぇ。……質問も、接触も、俺が許可した奴以外は一切禁止だ。分かったか!!」
「ちょ、ちょっと爆豪! いくらなんでも過保護すぎないか!?」
「そうだぜ! せっかく可愛い子が来たんだから、仲良くしようぜ!」
そんな男子たちの声を、相澤の一瞥が黙らせた。
「……爆豪の言う通りだ。彼女は特別な事情でここにいる。興味本位で立ち入ることは許さない。……、挨拶を」
「……あ、……です。……よろしくお願いします……っ」
消え入るような声で頭を下げる彼女。その瞬間、爆豪だけが気づいた。
緊張のあまり、彼女の胸元から、あの時嗅いだ「甘い、淫らなミルクの香り」が微かに漏れ出したことに。
「……チッ。行くぞ、部屋に戻る」
爆豪は周囲の視線を遮るように、の肩を抱き寄せ、足早にリビングを去っていった。
残された生徒たちは、彼女の美しさと、爆豪の異様な執着、そして何より――彼女から漂った「少女」とは不釣り合いな濃厚な香りの残滓に、奇妙な沈黙を共有することとなった。
部屋に戻り、重厚な防音扉が閉まった瞬間、はその場にへたり込んだ。
数分前まで自分を囲んでいた大勢の男子生徒たちの視線。
それが、ヴィラン連合のアジトで男たちに囲まれていた記憶を呼び起こし、彼女の身体は意志に反して反応を始めていた。
「……はぁ、……っ、あ……。……かつき、くん……っ」
彼女の薄いインナーには、すでに二つの大きな染みが広がっている。
調教の末に作り替えられたその胸は、見知らぬ男たちに囲まれるという極度の緊張で、甘く濃厚なミルクを溢れさせていたのだ。
爆豪は舌打ちを一つして扉の鍵を閉めると、震える彼女を抱き上げてベッドへと押し倒した。