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その極上ミルクは誰のもの? 【ヒロアカ R18】

第10章 欲しがる者と与えるモノ


夜の保健室。
リカバリーガールは診察台に寝かせたを見ると深い、深いため息を吐いた。


「……あんたねぇ。これだけの事態を引き起こしておいて、今更『すまない』じゃ済まないよ」

「……弁明の余地もない。俺の理性が、彼女の放つ香りに耐えきれなかった」


相澤は前髪を乱暴にかき上げた。
リカバリーガールはから採取したミルクの成分を分析装置にかけ、モニターを見つめながら眉間のシワを深くした。


「……信じられないね。……これほど短期間に男の精液を過剰に注ぎ込まれたことで、『身体と個性』が完全に変容しちまってる」

「変容……だと?」

「ああ。本来の活力剤としての側面を超えて、受容した男の熱を増幅させ、周囲を中て(あて)る……いわば『媚薬』のような成分が混ざり始めてるよ。鋼の理性を持つあんたが飲み込まれたのも、無理はない。これはもう、本人の意思で制御できるレベルを超えている」


相澤は絶句した。
自分の犯した過ちが単なる誘惑ではなく、彼女の個性が「男」という存在を食らって進化した結果だったことに戦慄する。


「……このまま教室に戻すわけにはいかないな。生徒たちが暴徒化しかねない」


「その通りさ。しばらくは隔離が必要だね。外部に漏らすわけにもいかないし、寮の自室じゃ生徒達が黙っちゃいないだろう」


リカバリーガールは相澤を真っ直ぐに見据えた。


「教師寮の部屋で、しばらく彼女を預かりな。あんたが隔離と監視……それから、暴走する個性の抑制。あんたの『抹消』なら、ある程度は抑え込めるはずだ」

「……待て、俺に丸投げか? さっきまで俺を責めていたのはどこの誰だ。俺だって、またいつ……」

「他に誰がいるってんだい? 根津校長にでも頼むかい? それとも、あの爆豪に『お預け』を食らわせる自信があるのかい?」


相澤は言葉を詰まらせた。
爆豪が今の彼女の状態を知れば、力ずくで奪い去りに来るのは目に見えている。
そして、今の彼女を救えるのは、物理的な隔離と、強制的に個性を止めることのできる自分しかいない。


「……わかった。俺が彼女を管理する」

「管理、ね。……手を出さないって保証は、もうあんたにはないだろうけどね」


皮肉めいたリカバリーガールの言葉に、相澤は苦渋の表情でを見つめたのだったーー。



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