第9章 聖者の独占、その熱に溺れて【炭治郎夢】
小鳥のさえずりで目が覚めた。
カーテンの隙間から差し込む朝日に目を細めると、すぐ目の前に、世界で一番優しい笑顔があった。
「おはよう、。よく眠れたかな?」
炭治郎があたしの額に、羽毛が触れるような軽いキスを落とす。
昨夜のあの激しさが嘘のように、今の彼はいつもの、陽だまりのような匂いのする炭治郎だ。
「あ……お、おはよう……」
昨夜の記憶がフラッシュバックして顔が熱くなるあたしを、彼はまるでお姫様のように抱き上げた。
「まだ体がだるいだろう? 今日は俺が全部やってあげるから。顔を拭くのも、着替えも、ご飯も。……あ、あーんして?」
「ちょっと、炭治郎! 自分でできるから……っ!」
「ダメだよ。俺の大切な人なんだから、甘やかさせてほしいんだ」
結局、着替えから髪を整えるのまで、すべて炭治郎に「完遂」されてしまった。
あたしはもはや、炭治郎専用のぬいぐるみにでもなった気分だ。
その後、二人で食堂へ向かうと、そこには既に善逸と伊之助が座っていた。
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