第4章 童貞を殺すニットの誘惑♡ 【ヒロアカ 轟焦凍】
「えっ、『童貞を殺すセーター』…?」
「そうだよ! 背中がガバッと開いてたりしてるエロいやつ。それのニットのやつ着て、彼が帰ってきた瞬間に『おかえり♡』って。どんなにクールな男でも、自分の彼女がそんな格好して待ってたら、理性が飛ぶに決まってるもん」
周りの「賛成!」という声に押され、は困惑しながらも、想像してしまった。
いつも冷静で、自分を大切に扱ってくれる焦凍。
あの彼が、もし自分のそんな姿を見て動揺してくれたら。
「……焦凍、驚くかな」
「今なんて?」
「あ、ううん! なんでもない!」
そして迎えた2月10日の夜。
は、友人と一緒に買いに行った『童貞を殺すセーター』のニット版に身を包み、リビングで落ち着かない時間を過ごしていた。
背中が大きく開き、袖はあざといほどに長いのに、あちこち隙間だらけで色々見えちゃう、ひどく淫らなニット。
鏡で見た自分の姿に、心臓がうるさく鳴る。
「……やっぱり、やりすぎだったかな……」
そう呟いた瞬間、電子ロックが解除される音がした。
「ただいま。……遅くなった、」
いつもの低い声。
けれど、リビングから駆け寄ったの姿を視界に入れた瞬間、轟の足が止まった。
背中が腰の近くまで大胆に開き、脇の隙間から肌が覗く、例の『童貞を殺すニット』。
「……その格好、どうした」
「えっと……今日は、ニットの日、だから……っ」
震える声で答えるが、彼の視線は冷淡なほどに鋭い。
獲物を定めるようなその瞳に射抜かれ、後退りした背中が冷たい壁に当たった。
逃げ場を塞ぐように、轟が大きな手で壁を叩く。
「変、かな……?」
「……変なわけねぇだろ。というか、確信犯だろ、これ。お前、自分が今どんな格好してるか分かってんのか」
轟の腕が、逃げようとするの腰を強引に引き寄せた。
そのまま身体を反転させられ、壁に顔を押し付けられる。
「あ、焦凍……っ!?」
「外でどれだけ噂を立てられようが、俺が触れたいのはお前だけだ。……それを分かってて、こんな格好で俺を試したのか?」
背後から密着する彼の身体は、ヒーローとしての任務明けで驚くほど熱い。
ニット越しでも伝わる硬い筋肉の感触に、の脚がガクガクと震え始める。
「……今日は寝かせねぇからな」