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夜の秘め事【裏夢の短編集】【R18】

第2章 しゃけ大根に溶ける貴方の心 【鬼滅の刃 冨岡義勇】


義勇が顔を上げ、至近距離でを見つめた。
怒りの奥にある、子供のような寂しさと、狂おしいほどの情愛。
その瞳に射抜かれ、彼女は拒絶する言葉を失った。 

「……卑怯です、冨岡様。そんな顔、なさるなんて……」
「……俺のものだと、言え。任務など、もう二度と口にするな」

そう囁くと、義勇は抗う術を失ったの唇を、深い口づけで塞いだ。
それは、任務への責任感をすべて溶かし尽くしてしまうような、熱く、独占的な宣告だった。

「……んっ、…ふっ…っ、やめて、冨岡様! 私は、まだ……」

の必死の拒絶も、今の義勇には届かなかった。
彼女の両手首を片手で軽々と押さえ込み、頭の上で固定する。
義勇の瞳は、静かな水面を失い、激しい嵐が吹き荒れる深海のような暗色に染まっていた。

「止めない。……もう、誰にもお前を渡さないと言ったはずだ」
「でも、これは……任務で……私は、宇髄様に……っ」
「その名を出すな」

義勇の声が、狭い座敷に低く轟いたーー。

「……っ、お待ちください、冨岡様!ここは遊郭です。初回の客と……その、最後まで致すわけには……っ」

遊郭の掟、隠としての立場。 
必死に理性をかき集めて言葉を紡ぐが、義勇の瞳に宿る暗い熱は、そんな言い訳など一滴の露ほども聞き入れはしなかった。

「……掟など、俺には関係ない。店が文句を言うなら、もう一度金を積むだけだ」
「そういう問題ではっ、……っ、…んっ、」

抗う言葉は、再び強引に重ねられた義勇の唇によって飲み込まれた。
熱く、深く、そして逃げ場を塞ぐような、征服的な口づけ。
の肺から酸素が奪われ、頭が真っ白に染まっていく。

「ふっ、……あ、……冨岡、様……」

唇が離れた瞬間、義勇の顔は首筋へと滑り降りた。
白粉の香りが漂う細い項に、彼は容赦なく熱い唇を押し当て、吸い上げる。

「っ、…いたっ、………! 跡が、残って……」
「……残ればいい。お前が俺のものだと、他の男に知らしめるために」

低い、獣のような声。
義勇はの柔らかな肌を、独占欲の赴くままに食んだ。
首筋に残された鮮やかな朱色は、彼が彼女に刻みつけた「鎖」のようだった。
義勇の大きな手が、彼女の重厚な帯を無造作に解き放つ。
幾重にも重なった高級な絹が、抜け殻のように床へ崩れ落ちた。




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