第12章 ※イタリアの空は、君を諦めない【REBORN ディーノ】
「本当に……後悔しないか? 俺は一度手を出したら、途中で止まってやれるほど器用な男じゃないぞ」
ディーノの声は低く、掠れていた。
彼女を慈しみたいという理性と、今すぐ全てを暴き己のモノにしたいという欲望。
その狭間で揺れ動く彼の金色の瞳が、熱を帯びて激しく燃えている。
「……構いません。ディーノさんがいいんです……ディーノさんに、抱かれたいんです……っ」
その言葉が、最後の引き金だった。
「……あぁ、もう無理だ。……好きだよ、。もう、誰にも渡したくないくらい」
愛の告白と同時に、ディーノは彼女の顎を掬い上げ吸い付くようにその唇を奪った。
「ん、んんぅ……ッ♡」
強引に割り込んできた熱い舌が口内の粘膜を丹念になぞり、彼女の舌を絡めとっていく。
これまでの男たちの暴力的な口づけとは全く違う、甘くとろけるような情熱には嬉しさに胸を震わせ、自分からも彼の首に腕を回して、その深いキスに応えた。
「ん……、ちゅ、♡……ぷはっ、……んぅ♡♡」
しばらくして、銀の糸を引いて唇が離れる。
ディーノの潤んだ瞳が、至近距離でを熱く射抜いていた。
「……私も、好きです。ディーノさん……っ」
はにかみながら返されたその言葉に、ディーノは一瞬、目を見開いて動きを止めた。
そして、弾かれたように歓喜に顔を歪めると、彼女を強く抱きしめた。
「最高だ……。今の言葉、一生忘れないからな。……覚悟しろよ、。明日、歩けなくなっても知らないから」
そう囁く彼の声には、先ほどまでの躊躇は微塵もなかった。
ディーノは震える手で彼女のネグリジェの裾に手をかけ、ゆっくりと彼女を自分だけの女にするための準備始めた。
部屋を包むのは、もう悪夢の影ではない。
互いを想い合う二人の熱い吐息と、シチリアの夜に溶けていく甘い恋の予感だけだった。