第9章 魅惑的な太腿をもつ君と♡ 【ハイキュー!! 黒尾鉄朗】
腕の中に収まるの体温と、柔らかい重み。
昼間はあんなに避けていたはずなのに、こうして触れてしまうと、抑えていた独欲がまた首をもたげる。
「……さっきは、ごめん。黒尾くんのこと、困らせたよね」
腕の中で、が消え入りそうな声で呟いた。
黒尾は歩みを止めず、前を見つめたまま低く答える。
「……困ってねーよ」
「でも、あんなに怒るなんて……私、何か嫌われるようなことしたかなって」
「……逆だよ。嫌いなら、あんな態度とらねーよ」
保健室の前に着き、黒尾はドアを背中で押し開けた。
幸い先生は不在で、室内には二人の呼吸音だけが満ちている。
ベッドにをそっと座らせると、黒尾は膝をついて、彼女の腫れ始めた足首を氷嚢で冷やし始めた。
「……痛いか?」
「……黒尾くんが優しくしてくれるから、もう痛くない」
ふにゃりと力なく笑う。
その無防備な笑顔が、黒尾の理性の一線を軽々と踏み越えていく。
冷やしているはずの指先が、彼女の肌に触れるたびに熱くなっていくのがわかった。
「……。お前さ……本当に、自分がどれだけ無防備か分かってねーだろ」
「え……?」
黒尾の手が、足首からゆっくりと膝、そしてユニフォームの裾へと這い上がる。
「昼間、避けたのは……こうなるのが分かってたからだよ。……今朝、お前の夢見た。教室で、俺にめちゃくちゃにされて泣いてる夢」
「……っ、え、くろお、くん……?」
驚きに目を見開く。
黒尾の瞳には、昼間の気まずさなど微塵もなく、ただ獲物を追い詰めた獣のような、昏く、熱い情欲が宿っていた。
「夢の中のお前、すげーいい声だった。……今、ここで試してみるか? 夢とどっちがいい声出るか」
黒尾はそう囁くと、の逃げ場を塞ぐように、ベッドに両手をついて彼女を閉じ込めた。