第7章 ※宿儺は伏黒の女を食い散らかしたい 【呪術廻戦 伏黒恵】
五条の施した術式によって、の胎内に強引に注ぎ込まれた宿儺の呪力は、深い底へと封じられた。
それから三日三晩、は泥のような眠りの中にいた。
ようやく意識の淵から戻り、ゆっくりと瞼を持ち上げると、そこには見慣れた天井と、三人の気配があった。
「……あ、……! 目が覚めたのね!?」
最初に声を上げたのは釘崎だった。
彼女はの枕元に駆け寄り、その手をぎゅっと握りしめる。
その背後には、幽霊のように青白い顔をした虎杖と、唇を血が出るほど噛み締めている伏黒が立っていた。
「……野薔薇ちゃん。……悠二くん、恵くんも」
掠れた声で名を呼ぶと、虎杖がビクリと肩を揺らし、その場に崩れ落ちるように膝をついた。
「……っ、ごめん……っ! 本当に、ごめん……俺、死んでも償いきれねーよ……っ!!」
虎杖は床に額を擦りつけ、嗚咽を漏らす。
その隣で、伏黒もまた、絞り出すような声で言葉を紡いだ。
「……俺が、あそこで動けていれば。お前を……あんな目に遭わせずに済んだ。本当に、申し訳ない……」
二人の絶望は、数日経ってもなお、色褪せるどころか深く彼らを蝕んでいた。
それを見ていた釘崎が、苛立ちを隠さずに二人の背中を思い切り蹴り飛ばした。
「あんたたち、いつまで湿気たツラしてんのよ! が一番辛い時に、男二人が揃いも揃って被害者面してんじゃないわよ!」
「……痛っ……。でも、釘崎、俺は……」
「『俺は』じゃないわよ! がこうして目を開けたの! 謝る暇があるなら、これからのことで示しをつけなさいよ!」
釘崎の叱咤に、二人は言葉を失う。
はゆっくりと上体を起こした。
身体の奥に重い違和感は残っているものの、五条の封印のおかげか、あの夜のどろどろとした熱は静まり返っている。
は、震える手で虎杖の頭を優しく撫で、もう片方の手で伏黒の服の裾を引いた。