第6章 口溶けショコラ 【呪術廻戦 七海建人vs五条悟】
「……五条さん、私……」
レストランの静寂の中、は震える手で、五条の大きな掌を握り返した。
その瞬間、五条の顔にパッと輝くような笑みが浮かぶ。
対照的に、七海は深く、静かに嘆息した。
「……そうですか。それがあなたの選択なら、尊重しましょう。ですが五条さん、彼女を泣かせるような真似をすれば、次は容赦しませんよ」
「わかってるって。ナナミンにチャンスなんて二度とあげないからさ」
五条は七海の言葉を遮るようにを引き寄せると、一瞬で術式を発動させた。
視界が歪んだと思った次の瞬間、二人は夜景の見える広大なリビングに立っていた。
五条が個人的に借りている、高専の誰も知らない隠れ家——セーフハウスの一つだった。
「……えっ、ここ、どこ……?」
「僕の家。誰にも邪魔されない、僕らだけの場所だよ」
五条の瞳からいつもの余裕が消え、ひどく熱く、飢えたような光が宿っていた。
彼はの返事も待たず、彼女の背中のファスナーに指をかける。
「ちょ、五条さん!? 急に何……っ、やめてください、まだ心の準備が……!」
「ダメ。一秒でも長く、これを着せておくなんて耐えられない」
無造作にファスナーが引き下ろされ、冷たい空気がの肌をなでた。
七海が選んだ端正なネイビーのドレスが、足元へとはらりと落ちる。
「っ、……やだ、見ないで……!」
下着姿になったは、羞恥に顔を真っ赤にして自身の身体を腕で隠したが、五条はその細い手首を掴むと、彼女をベッドへと押し倒した。
「ねえ、。男が女にドレスを贈る意味、教えたあげるよ」
「え……?」
五条はタキシードの上着を脱ぎ捨て、覆いかぶさるようにして彼女を閉じ込めた。
サングラスを外したその「六眼」が、彼女のすべてを見透かすように射抜く。
「『今夜、この服を脱がせていいのは僕だけだ』っていう、独占の宣言だよ。……あいつが選んだ服で僕の前に現れるなんて、どんな罰ゲーム? 吐き気がするほど似合ってたけど、僕が脱がせなきゃ意味ないでしょ」
「……五条、さん……っ」