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禪院家の落ちこぼれシリーズ 【R18】クロスオーバー

第14章 へなちょこな彼は彼女を愛したい 【REBORN ディーノ】


ディーノは「おいおい、変なこと言うなよリボーン」と、苦笑いした。
完璧な存在だと思っていたマフィアのボス。
けれど、本当は仲間の存在があって初めて完成される、不器用で人間臭い人なのだ。
その事実に、彼女は恐怖よりも先に、愛おしさにも似た温かい感情を抱いていた。


「……ふふ」


「ん? いのり、どうした?」


「いえ。……ディーノさんらしいなって、思っただけです」


呪いも因習もないこの場所で、欠点さえも魅力に変えてしまう男。
いのりは、この温かな「混沌」の中に、自分の居場所を見つけつつあった。












翌朝、ディーノはツナのファミリーの実力と忠誠心を試すべく、一芝居打った。
獄寺と山本が血気盛んにヤクザの事務所へカチコミをかけたのを知り、ディーノたちは慌ててその後を追う。


だが、事務所に辿り着いた時には、既に獄寺たちの手によって壊滅状態だった。


「やるな……。ボスのために迷わず動くその行動力、合格だぜ」


ディーノは満足げに笑った。
ツナを思う彼らの実力に、自らの弟分を任せられる確信を得たのだ。
だが、その直後、生き残りの組員たちが一斉に現れ彼らを包囲した。


「野郎ども、まとめて片付けろ!」


その瞬間、ディーノの足が縺れた。


「わわっ! 待て、今はまずい――ッ!」


鞭を振るおうとして自分の足に絡まり、派手に転倒する。
部下が誰もいない状況では、彼はただの「ヘナチョコ」に成り下がっていた。


「ひぃぃぃ! ディーノさん!!」


『ボス、お待たせしました!』


絶体絶命の瞬間、建物の影からロマーリオを筆頭にした部下たちが現れた瞬間、ディーノの全身から放たれる威圧感が一変した。
彼は流麗な動きで立ち上がり、絡まっていた鞭を鋭く一閃させた。


「……待たせたな。掃除の時間だ」


まさに跳ね馬。
一瞬にしてヤクザを壊滅させたディーノの強さは、いのりの目にも圧倒的に映った。


「さすがディーノさん! 凄かったですね!」


「はは、少し手間取ったけどな。さあ、帰ってツナの母ちゃんの飯でも食おうぜ」


和気藹々と談笑しながら、安堵して家路につく一行。


だが、ディーノも獄寺たちも、まだ近くの路地に別の仲間が潜んでいたことには気づいていなかった。




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