禪院家の落ちこぼれシリーズ 【R18】クロスオーバー
第12章 糖尿病の彼は彼女を甘やかしたい 【銀魂 坂田銀時】
その時、玄関の扉が乱暴に開いた。
「おい、糖分補給用のイチゴオレ忘れた……って、何やってんだテメェェェ!!」
そこには、血相を変えて飛び込んできた銀時がいた。
「銀さん……っ」
「銀さぁぁん! 待ちわびたわ! さあ、この縛られた私を好きなように……」
「黙ってろメスブタァァ!!」
銀時の怒号がかぶき町中に響き渡る。
彼は涙を浮かべるいのりの姿を見るなり、さっちゃんの顔面に容赦ないドロップキックを叩き込んだ。
「テメェ……やっていいことと悪いことがあんだろうが! この娘がどんな思いで……っ!」
「あ、ああん! 怒った銀さんも素敵……! もっと、もっと罵ってぇぇ!」
「死ね! 永久に眠れ!」
さっちゃんを物理的に黙らせた銀時は、荒い息を吐きながらいのりの元に膝をついた。
「……おい、大丈夫か。すぐ解いてやるからな。……っ、クソ、これどうなってんだ」
銀時は焦っていた。
静かに涙を溢す彼女を早く解放したい。
だが、さっちゃんの縄術は無駄に高度で、胸元を強調するように食い込んでいる。
「……悪い、ちょっと触るぞ」
「……はい……」
震えるいのりを支えるように、銀時の大きな手が彼女の身体に触れる。
縄を解こうとする指先が、どうしても押し上げられた柔らかい胸の曲線に当たってしまう。
「……っ」
指先に伝わる、柔らかく温かい弾力。
泣き顔で自分を見つめてくる、乱れた格好のいのり。
(……待て、落ち着け坂田銀時。今は緊急事態だろ。相手は傷ついてんだぞ。……でもこれ、何? この状況、エロ本より破壊力高くねーか!?)
銀時の脳内で、賢者モードと野獣モードが激しく火花を散らす。
「……あ、あの、銀さん……?」
「お、おう、今解いてっから……! じっとしてろ、変な気はねーからな! 侍の誓いにかけて、邪な気持ちなんてこれっぽっちも……っ!」
必死に自分に言い聞かせながら縄を解く銀時だったが、その顔面はゆでダコのように真っ赤で、鼻からは今にも何かが出そうだった。
ようやく縄から解放されたいのりを、銀時は強く抱き寄せた。
「……もう大丈夫だ。俺が戻ってきたからには、誰もあんたを縛らせねーよ」
そう言いながらも、腕の中に伝わる感触に、銀時は「今日の依頼、集中できねーな」と心の中で密かに絶叫していた。
