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禪院家の落ちこぼれシリーズ 【R18】クロスオーバー

第12章 糖尿病の彼は彼女を甘やかしたい 【銀魂 坂田銀時】


目をこすりながら起きてきた神楽は、布団の中で固まっている銀時といのりを見るなり、その青い瞳を冷徹な「ゴミを見るような目」に変えた。

「……銀ちゃん。ついにやったネ。最低アル。お巡りさんに通報して、一生臭い飯食ってくるヨろし」

「待て神楽! 違うんだ、これは不可抗力っていうか、酒の妖精が悪さをしたっていうか……!」

「黙れアル、不潔な天パ! いのり、こっちに来るネ。こんな汚物と一緒にいちゃダメアル!」

神楽は銀時を蹴り飛ばすと、赤くなっているいのりをひょいと抱き寄せ、そのままいのりの豊かな胸にグリグリと顔を埋め、勝ち誇ったようなドヤ顔で銀時を見下ろす。

「ふふん、柔らかいネ。いい匂いアル。銀ちゃんには一生拝ませないアル」

「おい神楽てめぇ! さりげなく役得してんじゃねーよ! その場所代われ……じゃなくて、離れろっつーの!」

「銀さん、今本音漏れましたよ!? 最低だ! 本当に最低だこの人!」

新八の鋭いチョップが銀時の後頭部に炸裂する。
いのりは神楽の頭を優しく撫でながら「大丈夫だよ、神楽ちゃん。銀さんは何もしてないから……」となだめるのが精一杯だった。






数十分後
「……ったく。朝から余計な体力使わせやがって」
銀時はボサボサの頭を乱暴に掻きながら、新八と神楽を連れて玄関に向かった。
今日は朝から、お登勢の紹介で溜まりに溜まったドブ板掃除の依頼が入っているのだ。

「いのり、悪いな。朝飯美味かったぜ。……じゃ、行ってくるわ」

「はい、いってらっしゃい。銀さん、新八くん、神楽ちゃん」

三人が騒がしく階段を降りていく音を聞き届け、いのりは一人、ようやくふぅと息を吐いた。
まだ頬が熱い。
今朝、腕の中に閉じ込められていた時の銀時の体温を思い出すと、どうしても意識してしまう。

「……顔、洗ってこよう」

パタパタと台所へ向かおうとした、その時だった。

「——随分としおらしい顔してるじゃない。そんな顔で男をたぶらかしてるわけ?」

開け放たれたままの窓の縁に、一人の女が座っていた。
紫色の忍装束に、眼鏡。
口元に不敵な笑みを浮かべた、くの一の猿飛あやめである。


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