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禪院家の落ちこぼれシリーズ 【R18】クロスオーバー

第12章 糖尿病の彼は彼女を甘やかしたい 【銀魂 坂田銀時】


銀時と一緒に階段を上がり、万事屋の扉を開けると、中からはさらに騒がしい声が響いてきた。

「おかえりアルー! 銀ちゃん、酢昆布のストックが切れてるネ! 餓死するヨ!」
「神楽ちゃん、そんなすぐには死にませんよ。あ、銀さんお帰りなさ……い?」

新八と神楽の動きがピタリと止まる。
銀時は、背後に隠れるように立っているいのりの肩にポンと手を置き、事も無げに言い放った。

「おー、お前ら。紹介するわ。今日からうちに住むことになった、俺の嫁のいのり」

「「…………はあああああああ!!????」」
「……えっ!? よ、よめっ……!?」

いのりが顔を真っ赤にして固まると、即座に新八の鋭いツッコミが炸裂した。

「何言ってるんですかこの人ーー!! どこからこんな綺麗な人連れてきたんですか! 誘拐!? 誘拐ですよね!? ついに一線越えちゃったんですか、この銀髪!!」
「銀ちゃん、最低ネ! 嫁なら私が先アル! 順番守るネ!」

「お前は娘だろーが! いいんだよ、とにかくこの娘、ワケあって今日からここで暮らすから。いのり、こっちのメガネがメガネかけ機で、こっちの怪力娘が万事屋の食糧危機担当だ。適当に挨拶しとけ」

「メガネかけ機って何!? 新八です、志村新八! ……ええと、いのりさん、ですよね。すみません、この天然パーマが変なこと言って……」

新八が慌てて頭を下げ、神楽もジロジロといのりを見つめながら「……ふーん、銀ちゃんにはもったいない美人ネ。今日からよろしくアル!」とニカッと笑った。
いのりはまだ「嫁」という言葉に動揺して耳まで熱くなっていたが、二人の屈託のない笑顔を見て、少しだけ胸のつかえが取れるのを感じた。

「……よろしくお願いします。新八さん、神楽さん」

禪院という呪縛から遠く離れて。
彼女の、騒がしくて温かい「新しい毎日」が始まろうとしていた。


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