第1章 禪院家の落ちこぼれは… 【呪術廻戦 禪院直哉】
禪院家の静謐な空気は、いのりにとって底冷えのする檻でしかなかった。
「落ちこぼれ」という刻印を押された彼女にとって、この広大な屋敷に逃げ場など存在しない。
学生という、本来なら青春を謳歌するはずの年齢。
しかし、彼女の日常は「禪院直哉」という傲岸不遜な男によって、色を失い、ただ熱に浮かされるだけの苦痛へと変貌していた。
夜の帳が下りる頃、決まって足音が聞こえる。
襖が開く音と共に、直哉の低く、愉悦に満ちた声が響く。
「今日もええ面構えやな、いのり。呪力も満足に扱えん欠陥品が、この僕に抱いてもらえるんや。感謝せなあかんで?」
抗う術はない。
直哉の端正な顔立ちに浮かぶ蔑みの色に、いのりはただ唇を噛み締めた。
だが、その抵抗すらも彼を愉しませるスパイスに過ぎない。
「……あ、っ……」
強引に押し伏せられ、首筋に熱い息が吹きかかる。
直哉の手が容赦なく、彼女の細い肢体をなぞり上げた。
「やめて、直哉……さん……っ!」
「ハハッ、口ではそう言うて、体は正直なもんや。ほら、震えとるで?」
秘められた場所を容赦なく暴き立てる。
乱暴に、けれど執拗に与えられる快楽の濁流に、いのりの思考は白く塗りつぶされていく。
「ん、あぁっ……! は、あ……っ、ふ……っ!」
必死に声を殺そうとするが、直哉はそれを許さない。
わざと、彼女が最も弱い場所を突き上げ、無理やり鳴かせる。
「もっと可愛い声聞かせてえな。お前、これくらいしか役に立たんのやから」
「あ、ぐ……っ、ん、ああぁっ! ……は、はぁ……っ……!」
いのりの目から涙がこぼれ、シーツを濡らす。
家系という呪縛、そして「女」という性。
ここでは強さこそが全てであり、力のない自分はこうして嬲られるだけの存在。
絶頂へと突き落とされる瞬間、彼女が見たのは、自分を見下ろす直哉の冷酷で、それでいて狂おしいほど美しい瞳だった。