第5章 ひったくり犯
向かった先は――コンビニ。
中に入ると、しんくんがいた。
「緑間くん。これから黄瀬くんの昇格祝いをするんですが、一緒にどうですか? 多分、奢りです」
「……では、お邪魔するのだよ」
こうして、六人になった。
「なんなんすか、この状況……」
りょうくんが、アイスを見ながら震えている。
「なんでお祝い会がコンビニなんすか!しかも、俺が買わされてるし!」
「いいじゃん。モデルで稼いでるんだから」
「ご馳走になります!」
「箱で買うとお得だよね〜」
「しかも人増えてるし!」
りょうくんが、アイスでしんくんをビシッと指す。
「俺は元々ここにいたのだよ。黒子に誘われただけだ」
「人数多い方が楽しいですから」
「テツくん、分かってるじゃん!」
「……まぁ、食べてやらんこともないのだよ」
「そもそも、誰っすか」
あ、そっか。
「緑間真太郎だ。レギュラーの顔くらい覚えるのだよ」
「一軍入りたてで覚えられないっすよ……」
そんな中。
「ん?」
「なに?」
テツくんのアイスの棒に、“あたり”の文字。
「うわ、マジ!? すげー!」
「当たりって本当にあるんだ……」
「箱で当たるとか珍しいっすね!」
そこへ、あっくんが戻ってきた。
「なになに〜?」
……案の定、まいう棒BOXを抱えてる。
BOX!?
「あっくん、食べすぎじゃない?」
「どんだけ食うんすか!」
「えー? いっぱい。それより、どうしたの?」
説明しようとした瞬間。
「……え?」
そこには、さっちゃんがいた。
「また増えてる……」
「テツくん、これ大事にするね!」
「交換しねぇと意味ねぇだろ」
「青峰くんは黙ってて!」
……この光景を見て、私は思ってしまった。
大輝とさっちゃん、仲良いな。
羨ましい。
……変わってほしい、なんて。
最低な嫉妬だ。
でも――
それで、はっきり自覚してしまった。
私は、本当に大輝が好きなんだ。
この気持ちは、胸にしまっておこう。