第5章 ひったくり犯
今日の練習も終わって、正直くたくたになっていると、大輝が声をかけてきた。
「雫〜。黄瀬の一軍昇格祝い、テツと紫原でやろうって話してんだけど、来るか?」
「え、私も行っていいの?」
「もちろん! 行こうぜ!」
そう言われて、大輝についていく。
校門の前には、テツくんとあっくんがいた。
「茶郷さんも呼んだんですか」
「人数多い方が楽しいだろ?」
「……それもそうですね」
「じゃあ、お邪魔します!」
「しずちーん、飴ちゃんとか持ってない〜?」
「さすがに持ってないよ。大人しく、りょうくん待ってな?」
「はーい」
そんな会話をしていると――
りょうくんがやってきた。
「りょうくん、来たよ!」
「よぉ」
テツくんとあっくんも反応する。
次の瞬間、りょうくんが駆け足でこっちに来た。
「……どうしたんですか?」
大輝が、りょうくんの肩を組む。
「黄瀬!一軍昇格お祝い会すっぞ!」
「はぁ?」
「行くぞ、お前ら!」
『おー!』
「なんなんすか、これ!」
ちょっとだけ、りょうくんが嬉しそうに見えた。