第5章 触れた過去の余韻
胸を弄っていた悟さんの手はいつの間にか離れ、欲棒を握った私の手を優しく掴む。
悟さんの内側は冷めてしまったようだ。
ただ黙って手を握り、私の身体を引き寄せる。
そのまま手は背中に回り、優しく抱き締められた。
「ごめん。
それ、本当に好きだったの?
葉月の気持ちを否定するわけじゃないんだけどさ……
そう、仕込まれてたんじゃないの?」
「わからない…
でも……触られて気持ちよかった。
昨日も…"嫌だ"ってちゃんと思ってるのに、気持ちよくなっちゃった…」
「当たり前でしょ。
クリなんて、一番気持ちいいとこじゃん。ね?
昨日気持ちよかったのは、僕に教えられたからだよ。
ココは気持ちいいとこなんだ、って」
悟さんは私に怒らない。
私だって悪いはずなのに、怒らない。
優しくしてくれる。
少し身体を離して、唇を重ねた。
優しく、柔らかいキス。
でも確実に快感を与えてくる。
舌をゆっくり絡ませて、まるで――頭の中を悟さんだけにするかのように。