第7章 夏霞の中の文字
次の日、帰ってきたみんなはボロボロだった。
すぐにお風呂を沸かし、服を脱がせる。
パワーちゃんが二人の前で脱ごうとするので大変だった。
アキとデンジくんを下着のみの状態でリビングに行かせる。
自分で何か着るだろう。
パワーちゃんの服を持ってきて着せる。
「結那ー、早く」
アキが呼んでいる。
急いでリビングに行くと、アキはまだ下着だけの状態だった。
デンジくんはちゃんと服を着ている。
「どうしたの?」
アキは何も答えないまま私を部屋に連れていく。
抱き締めようとして、腕を止めた。
私が汚れると思っているのだろうか。
なんの躊躇いもなく、アキに抱きつく。
今度こそアキが抱き締めてくれた。
「2ヶ月…」
「ん?」
耳元で呟いたアキの声は掠れていた。
「結那と一緒にいる時間が減った」
心臓が止まった気配がした。
アキのいない未来が、急速に近付いていく。
あぁ、どうしたら私たちはずっと一緒にいれるんだろう。
「結那…」
「アキ…」
お互いの存在を確かめるように名前を呼び合う。
お互いの温度を確かめるように抱き締め合う。
いつから私たちは、よく名前を呼び合うようになった?
呼びかける声に答えてくれる、それだけでよかった。
そこにいるとわかるから。