第10章 未完のラブレター
小学生になって結那が嫌がらせを受けるようになった。
俺は理由を知っていた。
お前が世界で一番可愛かったからだ。
守りたいと思った。
それが"好き"ということだと気付いた。
俺はずっと、お前を守りたかったんだ。
そして、あの出来事があった。
廊下が騒がしくなり、教室から出てみると――下着のまま蹲る結那がいた。
頭に血が登って、見た奴全員の目を潰して、記憶を消してやりたかったよ。
でも、好きな子が震えていたから、安心させたかった。
"俺がいるから大丈夫だ"って…。
「お前ら、そんなんじゃモテねぇぞ
結那のこと、好きなんだろ
こいつは、優しい男が好きだ」
結那を守る為だった。
でも、嫌がらせがなくなったお前が笑顔を振り撒いているのが嫌だった。
俺だけの笑顔でいて欲しかった。
可愛くて愛しくて…俺の中に閉じ込めたかったよ。