第18章 呪術甲子園
それから食堂に到着するまでの短い間、私たちは各々の"苦手な物トーク"を賑やかに繰り広げていた。
途中、「別に苦手なモンとかねぇよ」と言っていた恵くんだったけれど、「でも、甘いおかずは嫌な顔して食べるよね?」と顔を覗き込んで問いかけると、盛大に顔を顰められて、軽いデコピンをお見舞いされてしまった。
「あれ?あそこに居んの、五条先生じゃね?」
食堂の手前。
引き戸の扉に背中を預け、暇そうに佇んでいた五条さんの姿を見つけた虎杖くんは、「センセー!!」と片手をブンブンと振り回しながら駆け寄っていった。
「やぁ〜〜〜〜っと来た!!待ちくたびれたよ。……あれ?一年ズ揃ってる感じ?」
四人揃った私たちを見た五条さんは、口元を嬉しそうに歪めると、「丁度良かった」と一枚のカラフルなチラシをひらひらと掲げてみせた。
「来週、浅草付近で大きめの秋祭りがあるらしくてさ。二年も誘って皆で行かない?」
「浅草!?行く行く!!行くに決まってんでしょっ!!」
五条さんの魅力的な提案に光の速さで食いついたのは野薔薇ちゃんだった。
野薔薇ちゃんは五条さんの手から強引にチラシを奪い取ると、そこに並ぶ文字をキラキラと輝いた瞳で凝視していた。