第18章 呪術甲子園
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「はぁ〜〜〜〜っ、つっっっっかれた〜〜!!」
無事交流会の二日目が終わり、見事 東京校が連覇を果たした後。
シャワーを済ませた私と野薔薇ちゃんは、夕食のために食堂へと足を運んでいた。
「お疲れ様!大活躍だったね!」
「まぁね〜??この程度、屁でもないわよ」
「ふふ」
そんなたわいもない会話を弾ませながら、薄暗くなり始めた高専の廊下を二人並んで歩く。
「そういえば、なんでアンタはベンチだったの?人が足りてたとはいえ、外される理由分からないんだけど」
「え゛ッッッ……」
突如横から投げかけられた鋭い問いかけに、私の足はピタリと止まり、自分でも分かるほどに口角が引き攣った。
「あ、あは、あはは!なんでだろ!ね?」
「……ん〜〜〜??」
「ホントは、私も出たかったんだよ!本当に!!」
交流会の試合内容の話題ならともかく、そっちに飛び火するのは完全に計算外。
(まずい。……まずい、まずい!)
こんな変化球で私がベンチだった理由を探られるなんて、思ってもみなかった。
「何か隠してるでしょ」
「え、え〜??……私が?何を??」
「わっっっっかりやす。アンタ、嘘つくの絶望的に向いてないわよ」
そうは言われても、この事実、野薔薇ちゃんにだけは隠し通してみせる!!
何故なら、私は一級術師(仮)として、何一つ野薔薇ちゃんに負けてはならないから……!
「怪我とかじゃないでしょうね」
「えっ」
「……ほら、交流会の一日目。呪詛師絡みの乱入があったでしょ。アンタも敵と鉢合わせたって聞いたわよ」
「それは………」
野薔薇ちゃんの予想外の、そしてひどく真剣な心配の眼差しに、胸がキュッと締め付けられる。
大丈夫……ではなかった。でも、恵くんが嫌なこと全部を真っ白く塗りつぶしてくれたから、今はもう、平気。
「大丈夫だよ。掠り傷一つ、付けられてないから」
みんながボロボロになって、命を懸けて戦っていたあの時。私はただ、足をすくませて罪悪感に呑まれていただけだった。
一人だけ無傷で、一人だけ何も成せなくて。
その不甲斐なさによる心の傷以外、私には何一つ残っていなかった。