第18章 呪術甲子園
京都姉妹校交流会、二日目。
恐らく全員が、今日の種目を"個人戦"だと思っているだろう。
しかーし!!
このGTG(グレート・ティーチャー・ゴジョー)の発案により、見事選ばれたのは─────
「野球ぅ!?!?」
そう!野球!!
いやぁ、僕ってばルーティンとか大っ嫌いだからさぁ。
(ていうか、両校の学長が"個人戦"って書いて出してたら、クジの意味ないし!!)
毎年学長が用意されたクジで決めるのは知ってたから、そこにこっそり「野球」って書いた紙を混ぜ込んだってワケ!!
「悟!!!箱の中に入っていたクジはどうした!?」
「あ、バレた?」
「悟!!!!」
「カワイイ教え子たちの様子見てきま〜〜〜す!!!」
開いた紙を持ったまま、僕に向かってブチギレる学長。
いまにも飛んできそうな鉄拳を避けるため、僕は適当な理由をつけてその場を離れた。
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いの一番に向かったのは、突然ナマエの部屋。
しかし、いくらノックをしても返事はなく、少し"ズル"をして室内へ入ったが、そこにナマエの姿はなかった。
自室にいない。……となれば、だ。
(やっぱりここにいた)
高専の療養室のひとつ。
『伏黒恵』と書かれた部屋のドアノブを捻って中に侵入すると、予想通り、ナマエは恵の腕の中で丸まって眠っていた。
(ナマエはともかく、恵まで起きないのは珍しいな)
さて、昨日は遅くまで何をしていたのやら。
そんな考察を頭の片隅に起きながら、僕はボトムスのポケットから携帯端末を取り出し、眠りこける二人を連射で写真に収めた。
(いい!!!いいね!!!あ、ナマエの寝顔はソロで撮っとこ。うわ、恵の腕、邪魔!!!!)
パシャパシャと音を立てながら、写真フォルダに次々と似た写真が保存されていく。
角度を変えて、何枚も、何枚も、愛しい我が子たちの写真を撮り続けていると、ファインダー越しに恵の目がうっすらと開いたのがわかった。