第2章 第二話
ユリウスの言葉に、非常に驚いた様子のハリス。
しかし、ユリウスはしみじみと、
「『人生50年』か…
早い奴は早く死に、長い奴は長く生きる。足して割った数が指標になるのか分からないが」
と言った。
「ユリウス、お前…
…面白い奴だな」
ハリスは少しためてから言う。
「あーーー!ハリスわかってくれる??
コイツ、この通りアイソがないから誤解されちゃうんだけど!!本当は面白い奴なんだよ!!」
ハリスに理解してもらえたのが、心底嬉しかったのか、ソルトは再び興奮気味に言った。
「アイソがないというか、顔が見えないというか」
ソルトの様子を見ながら、少し困惑気味にハリスは言う。
「生まれつき光が苦手な体質なんだ」
と、ポツリとユリウスが告げる。
「松明のわずかな光もダメなのか。…それは気の毒だな」
そう言って、ハリスは黒い兜の奥にある瞳を覗き込む。
「オーギュスタン家は明るいのが苦手なんだ。血が濃いほどその程度も高いから…直系のユリウスはだいぶ」
「ソル…。それは言わない約束だ」
「あ、やべ」
ユリウスは、ソルトの言葉を遮るが、時すでに遅し。
「なになに!?オーギュスタンって、もしかして!あの、オーギュスタン!?
お前ら、オーギュスタン一族なの!?」
ハリスが興奮した様子で目をキラキラさせて聞いてきた。
「いや…その、ま
間違えた!!」
ソルトが苦し紛れに変なことを言う。
「…何を。」とユリウスに冷たく突っ込まれる。
「言ってしまったものは仕方ないだろ。戻せない。
ソルの言った通り、俺たちはオーギュスタン家の者だ。
こいつは…従兄弟のソルト・オーギュスタン。
俺は、ユリウス・C・オーギュスタン。オーギュスタン家、次期領主の身だった」
「はぁぁぁぁ!??」
ユリウスの自己紹介に、ハリスはここ最近で一番の声で叫んだ。