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君がいた常夏

第5章 欲望


修学旅行が始まってから6回目の休日。
「みなさん、今日はお休みでちゅ! というわけで解散~!」
ウサミの言葉で、一同は散り散りになっていく。
まだカムクラの隣に誰もいないのを見て、希灯はすかさず駆け寄った。
『イズルくん。今日さ、よかったら前半は私と遊ばない?。』
「いいでしょう」
1つ返事で了解され、2人でぼちぼち歩いていく。
『カケラ、もう9人分埋めきったんだ?。すごいね。』
カムクラの成果を聞き、希灯は満足そうに微笑む。
『あ……でもジャマしちゃったかな。1日も欠かさずに埋めていってたのにさ。』
自分が声をかけたことで、最短でカケラを埋めていたカムクラを妨害してしまった。
そのことに気付いた希灯が申し訳なさそうにする。
「問題ありません。どうせ……たったの50日で希望のカケラを全員分埋めるなんて不可能ですから」
システム上、どんなに早くても達成されるのは2周目の半ば。だから今日希灯と遊んでも遊ばなくても修学旅行の最終日は延長される。
『うーん……一番順調なイズルくんですら半日に1コが限界みたいだし、50日目までに集めろって無理ゲーだよね。』
カムクラの言葉に希灯は困ったように笑う。
『てか、埋められなかったら振り出しに戻されるって知ってたんだ?。』
「初日にウサミが「いつかは必ず達成できるようにする」と言っていました。期日が設けられているにも拘わらず、全員が全て埋めきるまでイベントを終わらせるつもりがないということは……そういうことでしょう」
プログラムの穴を最初から理解していたみたいだ。
希灯は感心しつつカムクラに訊く。
『とりあえず、どこ行く?。』
「どこでも構いません」
『言うと思った。じゃあ……せっかくの南の島だしさ、たまには海で泳いでみたいな。』
少し照れくさそうに提案する希灯に、カムクラはゆっくり頷いた。









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