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君がいた常夏

第1章 初日


新世界プログラムもとい、希望更正プログラムもとい、どっきどき修学旅行……。
モノクマが現れるというアクシデントがあったものの、ウサミが一瞬で蹴りをつけてくれた。
現在は波打ち際でそれぞれの海水浴を楽しんでいる。
『…………。』
その最中、他の生徒たちの目を盗んでウサミに耳打つ。
『ねぇ、ウサミ先生。思ったんだけどさ……。』
「どうかしまちたか、希灯さん?」
南の海を楽しんでいる被験者達を少し離れたところで眺めながら、ウサミはニコニコと微笑んでいる。
『気のせいかもしれないけど……なんか、1人多くない?。』
言いながら、彼らに視線をやる。
「ウフフ、そんなわけ…………ほええっ?」
希灯の言葉にウサミも違和感に気付いたようで、動揺した声を上げた。
「た、たしかに……予定より1人多いでちゅね」
声を潜めながらウサミが返す。
『何でだろ……NPCがダブったのかな?。』
自分を含め、生徒のポジションが18人居る。
希灯は誰が余分なのか、一人ひとり目で確かめていく。
見覚えのない人物が3人。
『あのピンクの子は……監視者だよね?。』
「そうでちゅね。七海さんでちゅ」
『じゃあ、あの2人の内のどっちかもそうか……。』
ツンツンした短髪の男子と、やたらと髪の毛の長い男子。
短髪の方は水着に着替えてみんなや波と戯れている。もう片方は、木陰で退屈そうに座り込んでいるみたいだ。
『どっちが本物の人間か分かる?。』
ウサミならプログラム内の目に見えない情報をある程度把握できるはずだ。
訊くと、ウサミは目を丸くしながら青ざめた。
「……! 希灯さん、まずいでちゅよ……」
『まずいって?。』
「"どっちも"でちゅ。あの2人は同一人物でちゅ……!」
フェルト生地に汗を浮かばせながら、ウサミが声を震わせる。
『同一人物……?。』
ウサミの言葉が信じられず、もう一度2人の方に目を向ける。
表情や体勢が違うから見比べにくいものの、体格や背格好は近い気がした。
パッと見の印象は明らかに同じには見えない。
『……何が起こってるの?。』
「ど、どうやら……1人の脳から2人分のアバターが生成されてしまったみたいでちゅ」
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