第16章 シンドリア
レイ「ここは…どこ?
…貴方達は…誰?」
・・・頭が割れるように痛いっ!
なにがあったの?思い出せない…。
私は何をしてたの?
アリ「お、おい…!俺だよ、アリババ!!」
アラ「レイお姉さん?!」
私の目の前で2人の少年が目を大きく見開いて愕然としている。
そんな2人を見ても私は何もわからない。
レイ「お2人は私の事を知ってるのですか?」
私は首を少し傾げながら尋ねた。
アリ「…っ!お前そんな話し方じゃなかったじゃねぇか!!!
やっと戦いが終わったってのにこんなのってありか!?」
アラ「…本当に僕たちの事を覚えて無いのかい?
一緒に冒険したこともかい?」
2人はまるで願うような眼差しで見つめてきた。
レイ「…ごめんなさい。
…わからないの。
私が今わかるのは名前と私の大切な国が滅ぼされたことだけ…」
・・・私…初対面のはずなのにこんな私的なことを話してどうするんだ
私は目を伏せた。