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淫夢売ります

第61章   ゲリエール


☆☆☆
ここは・・・?

闇の中から意識が浮かび上がってくる。最初に感じたのは、甘ったるい花の香。それから、全身に感じるふわふわとした浮遊感だった。

目を開く。どうやら私は椅子に座った状態でいるらしかった。柔らかな間接照明の部屋。目の前には大きな鏡があって、そこに私の・・・姿・・・?

っ!?

驚きで、一気に目が覚める。身体を起こそうとしたが、ガチンという音がしたのみで手も足も動かすことができなかった。

私が座っているのは肘掛けがある大きなソファ。その椅子の肘掛けには二つの手枷がついており、手首と肘の少し上がガッチリと固定されていた。足の方はよく見ることができないが、やはり動かせないことから同じように固定されているようだった。

そして、鏡に写っている姿は黒色のブラとパンティ、それから最初に渡された仮面を身に着けただけの姿・・・いや、違う、首に真っ赤なチョーカーのようなものが付けられていた。

「何!?」

思わず声を出した。

「うん、予定通りですね・・・さすがアンジュ、時間ぴったり」
右後ろからデュークの声。
「そうね、準備はちょうど整った所だから。待たずに済むのは素敵ね」
左後ろから知らない女性の声。

鏡を見ると、私の後ろに長いソファがあるらしく、そこにデュークともう一人、女性が座っていた。デュークの方は下半身こそタキシードのパンツを履いたままだったが、上半身は何も身に着けておらず、その少し日に焼けた男らしい肉体を惜しげもなく晒していた。女性の方は、肌に吸い付くようにフィットした黒いボディスーツを身にまとっていた。袖もなく、足元も艶めかしい太ももが顕になっている。胸元はジッパーが下ろされており、白い谷間が顔をのぞかせている。

白銀の仮面と相まって、その扇情的な姿は、まるでそう・・・SMの女王様といった風情だった。

動かすことができない身体、仮面を纏った二人の男女
鏡張りの部屋・・・
一体、私は・・・

ゴクリと息を呑む。

「さて、始めようか、リュネール」
「そうね・・・デューク」

二人が迫ってくる。
リュネールと呼ばれた女が薄青色にぼんやりと光を放つカクテルをテーブルから取り上げると、自らの口に流し込み、そのまま私の顎に手をかけ、おもむろにキスをしてきた。

「・・・!?」
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