第39章 知らない夢
その時はわからなかった。もしかしたらこれが性感かも、とすら思った。
しかし、今、大知の指が私の体の深奥に触れようとしたとき、はっきりと分かった。
これは・・・この感触は・・・
嫌悪感だ。
「イヤ!」
私は思わず彼を押しのけていた。
大知は目を白黒させていた。私はバスローブの前をかき合せるようにして、彼と反対方向に身体を背けた。言いようのない嫌悪感が私の身体を貫いた。
「どうして・・・?」
大知は半ば呆然と言うが、私にもわからなかった。
言いようのない、説明できない嫌悪感が私の身体を貫くように走ったのだ。
なんで?どうして?
私にもわからなかった。
大知は優しかった。何も悪くなかった。
嫌なことはひとつもなかった。
でも・・・だけど・・・。
身体が、彼を拒否している。
そうとしか言いようがなかった。
私の頭は、すっかり混乱していた。
なので、「ごめんなさい」と彼に言うのが精一杯だった。
ふっと彼の力が抜けるような感じが伝わってきた。
「いいよ」
そして、そう言ってくれた。
その夜は、互いに下着を身につけて、ダブルのベッドで、できるだけ小さくなって眠りにつくことになった。