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淫夢売ります

第32章   人魚姫


☆☆☆
「真人に、何をしたんですか?」
単刀直入に聞いた。最初はもっと周辺から聞き出そうと思っていたが、ユメノの笑い顔を見て気が変わった。確信を得たのだ。

この女は絶対に何かを知っている、と。

「何を・・・、と申しますと?」
「真人がおかしくなっています。あなたはきっと何かを知っている・・・そうでしょ?」
「ふふふ・・・どうしてそう思うのですか?」
別にはぐらかそうとしているわけではないようだ。別に追求されてバレても構わないと思っている、思っていながら、私をただ弄んでいる。そんな感じだ。

「ここに来た日から、真人はどんどん・・・変わってしまった」
「あら・・・そうなんですね?・・・だとすると・・・淫夢のせいかしら」

やっぱり。

「真人はここで夢を買ったんですね?」
「はい。ご購入いただきました。」
「その夢のせいで・・・どうしたら、どうしたらもとに戻せるんですか!?」

声が、少し大きくなってしまった。
ユメノは、はあ、と気の抜けた返事をする。

「もしよろしければ、佳奈様もご購入いただいたらどうでしょうか。選ぶ夢によっては真人様を助けられるかも、しれませんよ?」

ユメノの目が三日月に歪む。その夜の闇のような目から、私は目が離せなくなっていた。
私が頷くと、ユメノは眼の前のテーブルにカードをスプレッドした。

カードはタロットカードに似ているが、その図案はどれも見たことがないものだ。そして、いくつかの図案は明らかに性的な行動を示唆するものだった。

「この中から、あなたが一番心を惹かれるものを選んでください。」
この中から?
私は手を伸ばした。指が少し震える。一旦、カードに触れようとして手を引っ込めた。
「これで・・・真人はもとに戻る?」
尋ねてみる。ユメノはゆっくりとした口調で答えた。
「真人様が購入された夢を変えることは出来ません。彼から夢を取り上げることも、多分無理です。でも、あなた自身が彼の夢に入ることは・・・可能、かもしれません」
「かも?」

そうですね・・・、と頬に人差し指を当て、考え込むような仕草を見せる。

「一緒の床に入り、カードを使えば・・・。もしかしたら・・・」
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