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淫夢売ります

第32章   人魚姫


なにもかも、以前来たときと同じだった。

「いらっしゃいませ。どうぞお入りください」
奥から女性の声がする。ユメノだ。

奥にある暗幕をめくって中を覗くと、あの日と同じように全身黒装束に身を包んだ漆黒の髪と眼を持つ女が座っていた。私を見るや、ユメノがにこりと嗤った。

あれ・・・。この人、こんな顔だったっけ?

確かに顔貌は同じだ。服や化粧も多分以前ここに来たときと大差ない、と思う。だけど、その放つ雰囲気が違った。

一言で言えば、淫靡だった。

「ああ・・・佳奈様ですね。また、来てくださると思っていましたよ」
そう言って、また、彼女は赤く笑った。
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