第32章 人魚姫
それなら・・・可能性があるなら・・・。私はスプレッドされたカードを見る。一番、私の心惹かれるもの・・・それは・・・。
「こ・・・これを」
ついに一枚を選んだ。
『下半身が魚の女性が深い海を泳ぐカード』
まるで、人魚姫が深海に向かって泳いでいっているかのように見えた。
「これで、本当に真人を助けられますか?」
尋ねずにはいられなかった。ユメノは笑った。先程の三日月のような目ではなく、普通の目だった。
「それが、あなたの望みなら」
カードを受け取り、ぎゅっと胸に抱きしめる。
もう、これしか手がかりがない。今週末、一緒に眠る時、カードを使おう。
そして、必ず真人を助けてみせる。
私は強く決意した。