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淫夢売ります

第26章   嗜虐の悦び


☆☆☆
モルフェの中は薄暗く、良い香りのするお香が炊かれているようだった。新城先輩に教えてもらったとおりだ。

黒髪、黒服の女主人、ユメノは、私が新城先輩からの紹介だと知ると、ぱっと顔を明るくした。表情が豊かで、可愛らしい女性だ。

「まあ!新城さんの後輩なんですね?新城さんには贔屓にしてもらっています」
私が夢の購入をしたいというと、新城先輩に教えてもらった通りの説明をしてくれた。

曰く、夢は自分の意志では選べない。
先払いで返金はない。
夢は、私の欲望に見合ったものになる。

そして、タロットカードのようなカードを一組、黒いクロスの上に広げた。

「さあ、カードを選んでください。あなたが一番惹かれるカードを」

ユメノの目はまるで夜の闇をそのままガラスに封じたような漆黒だった。見ていると吸い込まれてしまいそうな不思議な色だ。

広げられたカードを私は慎重に見つめた。どれもこれも、何やら淫猥な雰囲気を放っているものばかりだ。・・・私の・・・惹かれる・・・?

あ!

一枚、目に飛び込んで、離れないカードがあった。
私は躊躇なく、そのカードを指差す。間違いない、これが、私のカードだ。

鎖に繋がれた男性を見下ろす髪の長い女性。女性は赤く笑っている。

「いいカードですね。お客様に、木崎翔子様にぴったりだと思いますよ」
笑うユメノの目は、まるで三日月のように歪んでいた。
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